早雲 v.s. MAC-T
UMB2015 BEST16 京都代表 早雲 v.s. 岐阜代表 MAC-T
今回はUMB2015からこちらの一戦を取り上げたいと思います。
京都、岐阜で地元のマイメン同士の対決となりました。それでは試合の模様をご覧ください。
[早雲]
Whassup? my men 今日は関係ないぜ敵仲間
さっきは出し切ることができたかな?
岐阜じゃない東京にあった関ヶ原 uh
これは天下分け目の戦い Have a nice day, MAC-T
これは がっぷり四つで耳元ラップ地獄
聞かしてやる 俺は生き字引
[MAC-T]
生き字引 晒せないぜ 京都 すぐさま轢き殺しに来た
オマエに与える危機 耳元から今日も響してくぜ
日々磨いた モノだ I’m a monster
今日も交差する感情
最初マイメンて言ったけど この相手
だから今日も止まらないぜ踊りだす
このままオマエの首を 取り出す
[早雲]
Yo ここで俺とMAC-T 交差する交差点上
上がっていくぜこのトーナメント
わかるか? 全員でレペゼン日本人
まぁいい 全員で声出しな国家斉唱のような感覚さ
オマエに響す断末魔 あぁ MAC-T 嫁さんが俺のファンだって?
あぁ 楽屋にも来てたな オマエ家に帰って
俺のファンだっていう嫁さんに泣きつきな you know?
[MAC-T]
俺の嫁はマジでリアルだから そんな話
帰って負けたらマジで怒られる そんな話?
よりも残したいぜここにカタチ 轍
待ちに待って来た年末 大丈夫かなぁ!
アタマから揺らしてけ今日の経験
トーナメント 消す導火線を
概要
8小節2本
ビート: Dilated Peoples / Right And Exact
勝者: 早雲
解説
UMB2015 BEST16 京都代表 早雲 v.s. 岐阜代表 MAC-T
今回はUMB2015からこちらの一戦を取り上げたいと思います。京都と岐阜のご近所対決です。
早雲は2012以来本選出場は2度目。一方のMAC-Tは2013以来3年連続の3回目。意外とMAC-Tの方が本選へは多く出ているんですね。和歌山のSURRYなどと同様、今や地元を背負った岐阜の顔という感じです。
試合の内容に関してですが、まずバトルの1バース目、早雲は「岐阜じゃない東京にあった関ヶ原」と最初から飛ばしていきます。
おそらく岐阜をrepするMAC-T用に培われてきたラインの一つでなのしょうが、「敵仲間」からの一連の流れの着地としてスムーズにこれが決まっていて、会場も沸きます。ネタでもこれくらい気の利いたワーディングだと素直に感心してしまいます。
一方MAC-Tの1バース目は、相手の「生き字引」で受けてからの「轢き」「危機」「耳」と二文字のライミングを小気味よく刻んでいき、非常にスムーズでかっこいいrapになっています。
これは文章で起こしても中々伝わりづらいところなので、是非ビートに乗ったところをお聞き頂きたいと思います。本当にカッコよかったです。
2バース目にはMAC-Tの奥さんが早雲のファンだという話題も飛び出し、身内どころか共通の家庭ネタで応酬し合います。
シリアスで鋭いビートにシリアスなrapが続いていたので、ギャップの大きな斜め上の展開に思わず面食らいます。
「帰って嫁に泣きつきな」という早雲に対して、「俺の嫁はマジでリアルだから」と切り出したMAC-Tのドープなアンサーは会場はおろか早雲の笑いまで誘っていました(笑)
これはもう本試合一番のパンチラインではないでしょうか。
結果は地力で上回った感のある早雲の勝利。
MAC-Tはもう一発二発くらい爆発していれば、といったところでしたが、8×2だったこともあり打ち手を稼げなかった印象です。MAC-Tは試合後奥さんになんて言われたのかは気になりますね(笑)
このバトルは近隣同士ということもあり、試合の前後も含めて双方の良好な関係性が垣間見えるいい感じの雰囲気でしたが、試合中はお互いが持てる力を出し合っている清々しいバトルでした。
ちなみにこの両者。先のUMB2017 THE CHOICE IS YOURSでも当たっていて、その時のバトルもかなり面白いものになっています。ぜひチェックしてみてください!
[UMB2017 TCIY] 早雲 v.s. MAC-T
※ 関ヶ原
1600年 関ヶ原の戦い
※ Everything around me
Wu-Tang Clan / C.R.E.A.M.のhookより。