早雲 v.s. CHICO CARLITO
UMB2015 BEST4 京都代表 早雲 v.s. REVENGE代表 CHICO CARLITO のバトルです。
今回はUMB2015からこちらの一戦を取り上げたいと思います。
UMB本戦もいよいよBEST4。
MAC-TやNAIKA MCを撃破した早雲、GOTITや句潤に競り勝って来たCHICO CARLITO。この日好調でキレキレの両者の対決です。
それでは試合の模様をご覧ください。
[CHICO CARLITO]
最高のビート 最高のrap
今しかできないこと
ここに カタチ 残し に来た
早雲 アンタもかませ
俺も やることやる マイクで掴む
そのために勝つ 俺の意地
俺の意地 生き血
ならここに流してやるからよ
[早雲]
最高のマイク 最高の舞台
最高の相手 この現在地
でも満足してないぜ
俺が見てるのは天辺だ天下一 ah
間違えるなよ点火位置 yo
ケツに火着ける CHICO CARLITO
ライムと笑顔から人が良いのがバレバレ
まだ足りないぜ?
[CHICO CARLITO]
俺も狙うぜ天下一 まるで武道会
俺はどっからどう見ても主人公スタイル
ハッ ハッ ハッ what’s up
って今さら言われなくてもいい
俺の元カノは京都の人
今さら後悔させろ
[早雲]
Yo オマエは踊ってるだけ 仮面舞踏会
俺の手のひらの上
あー やってるのは猿芝居
俺の生贄のサクリファイス
わかってる? オマエが猿だ
あー 来年の干支を先取り してるだけだろ
来年の話をしたら鬼が笑うぜ バイバイ
[CHICO CARLITO]
俺は1993生まれ
干支は鳥だからペチャクチャしゃべんだよ
おしゃべりにさせるmicrophone
今ここ繋いで来たぞ
俺のこのどこが猿芝居?
アンタの方こそ紙芝居みたい
ペラペラペラペラしゃべってるけど
ペラペラなrapじゃ意味ねぇから
[早雲]
あ〜 やっぱダメだ バイバイ
俺は 1988干支は龍 だから
天に昇れるのは12支の中で俺だけだぜ
わかってるか
あー 大気圏突破 成層圏突破
何回も言う レペゼンはZERO-G
オマエのセオリー 足元くつがえす
灯台下暗し you know?
[CHICO CARLITO]
灯台下暗し
俺はこの 暗がりの中から
輝きを 一筋求める
そして誰の耳にも残る一筋のライム
ウソつかない 記憶に残す その龍
まぁ どっかでまた会いましょう
俺は昇り竜 上まで上がってく
[早雲]
わかってる 伝わってる
CHICO CARLITOは ウソつかない
Twitter Facebook ブログじゃない
生の現場で体感する わかる?
これ生で挿入する
まるで 外したコンドームのようさ
Ei オマエは 違うな
そう まるで孫悟空のように飛んでくぜ
概要
8小節4本
ビート: Jadakiss / Who’s Real ft. Swizz Beatz, OJ Da Juiceman
勝者: なし(延長へ)
解説
UMB2015 BEST4 京都代表 早雲 v.s. REVENGE代表 CHICO CARLITO のバトルです。
今回はUMB2015からこちらの一戦を取り上げたいと思います。
勢い乗って快進撃を続けてきた実力者同士で、今大会屈指のマッチアップだと思います。
早雲は前回出場のUMB2012本選でも初出場にしてベスト4まで勝ち上がっていますが、その際は惜しくも当時優勝したR-指定に敗れてしまいました。その時に比べると今回はより手応えを感じていたのではないでしょうか。
一方のCHICO CARLITOはこれが初出場。句潤やGOTIT等、大会常連の面々を破って番狂わせとも言える活躍を見せてきました。
試合の展開ですが、どちらもバイブスもあって、いい緊張感の中でrapしてるという印象です。
また、お互いに異なるタイプのMCではありますが、バトル中にしっかり対話として成立している中でそれぞれの良さが出ていて、いい戦いになっていると思います。
例えばフローに定評のあるCHICO CARLITOですが、2バース目の「かめはめ波」のくだりなど、型どおりな小節の使い方をせずに後半に向かって伸びながら抜けていくような取り方をしていて、普通外さないところで外したりする感じで、緩急の落差にとてもヤラれます。
タイプは違いますが、同じ沖縄レペゼンのRITTOもそんなような印象で、こちらも非常に独特です。
一方の早雲は対照的に、ライミングスキルやボキャブラリーをはじめとしたrapの基礎技能と体力が一つ図抜けている感じですね。また、その上で話題を自分の望む方に展開する力が本当にスゴいです。
例えば2バース目、チコの出した「武道会」に合わせて「仮面舞踏会」から「猿芝居」、「サクリファイス」まで、4小節目最後のサクリファイスが力強いスピットだったことを考えると、バース冒頭からここまでの構成まで見えていたんではないかと思います。
また、3バース目、自身の干支である龍の話題から「昇り竜」→「大気圏突破」と宇宙の話題へ推移し自らのクルーであるZERO-Gravityへつないでいく部分など、直前のチコのバースで干支の話が出たというのに物凄い瞬発力ではないでしょうか。そこにさらにライミングスキルが乗っかってくるので純粋に強いです。
とても良いバトルではありましたが、試合の結果は両者互角、判定も割れて引き分けとなりました。勝負はこのまま延長戦へと進んでいきます。
この試合も熱くて良いバトルになっているので、まだ見ていない方は是非映像でチェックしてみることをオススメします。
続く延長の模様は以下のリンクからご覧ください。
[UMB2015] 早雲 v.s. CHICO CARLITO 延長
ちなみに、今大会の本選は非常に延長戦が多く、延長・再延長など当たり前のように連発しています。それだけ接戦が多く、甲乙つけがたい試合が多かったイベントなわけですね。
※ まるで武道会
天下一武道会。漫画『ドラゴンボール』より。
※ 孫悟空だぜ かめはめ 波ぁ〜!
漫画『ドラゴンボール』より、主人公の孫悟空とその必殺技。
※ レペゼンはZERO-G
ZERO-Gravity。早雲の所属する京都、滋賀を中心に活動するHipHopクルー。