[YOUTH]
Yo COBA5000かなんか知らんけどコラどけ
俺が岡山レペゼン もらうぜまず一勝
オマエここで負けちゃマズいっしょ
俺は地方の 田舎もんの夢をCLUB CITTAで実証
するためにやって来たぜ
そろそろULTIMATE 優勝は西日本
[COBA5000]
Yo 西日本なんかに
譲らないのが俺の基本的な構え
七日前 よりはマジで今がヤバ目
だから赤コーナー 赤目
じゃないけどテンションは高め
わかるか? これ完全即興だぜ
COBA5000 on the stage
みんな上がってこうぜいつもの定位置で
[YOUTH]
Yo コイツ コイツどこが赤目?
俺はレペゼン420だ
なめんなブリブリ motherfucker
no ギャングスター
ヤーマンラスタ
Yo Tery the AKI-06のリリックキックして
CLUB CITTAで勝利
オマエを倒すのは予定通り
喜ばせるのは岡山ホーミー
[COBA5000]
岡山ホーミー?
Yo 岡山 お母さんとヤーマン でもしてろよ
俺の名前覚えとけ COBA5000 on da mic
千葉から来たぜ 千葉のレベルの高さ
まだまだ証明してかなきゃいけないから
俺の挑戦はまだまだ続くぜこのまま
[YOUTH]
「お母ちゃんとヤーマン」って一体どういう意味ですか?
徐々にそういうミスがオマエに染みてくか
オマエは逃げれんぞ つまり出来ないエスケープ
Yo オマエのスキルなんかに誰も目くれず
オマエは優勝できない 俺は一回戦突破
こんなヤツは余裕で突破
[COBA5000]
優勝のページ めくる めくらない
俺は巡る 頭の中えぐり込むような
この半年間 マジでやって来たこの都市
川崎 CLUB CITTA 到着
千葉 千葉から来た俺MC COBA5000
ちっとは俺の名前 覚えて帰れよ
岡山またバイバイ aight?
[YOUTH]
千葉 よりも Chiva chivaしてる
岡山から来た Y.O.U.T.Hだ
俺がキングスタイルの押韻だ
俺のCD商品は 全国に流通してるぜ
オマエに吸収していく
YOUTHの名前をオマエの脳に刻む
俺は威嚇し続ける 一回戦からonly one
[COBA5000]
Yo よーく刻んだぜ YOUTH
Used 使い古しのオマエの存在
それはオマエよりもマジで俺がヤバいLIVEをかましに来たぜ
YOUTHに送りつけるバッドニュース
今日は集中してるんだよ俺の炎みたいなこの闘志
燃やしてくぜ今年 2007はもらい
概要
8小節4本
勝者: なし(延長へ)
解説
UMB2007 岡山代表 YOUTH v.s. 千葉代表 COBA5000
今回はUMB2007からこちらのバトルをご紹介します。古い大会ですが熱い対戦として記憶してる方も多いと思います。
この時代の素晴らしいバトルが一戦でも多く、今の人の目と耳に届くことを願ってpickupさせてください。
早速ネタバレになってしまいますが(笑) 「何度も延長するほど白熱したバトル」という意味ではこの一戦はバトル史上に残る死闘と言っていいでしょう。
当時のプロップスや技術水準でいくと最高峰の一角を占めるMC同士がガチでぶつかり合った熱戦となります。
それでは内容を振り返っていきましょう。
まず先攻はYOUTH。独特なガラガラ声でしっかりと韻を踏んでいきます。YOUTHもハードなライミングをするタイプのMCではありますね。
また、バース最後に「そろそろ優勝は西日本」というフレーズがありますが、これは2005は東京のカルデラビスタ、2006で横浜のFORKと大会のUMBが大会創設以来、関東出身のチャンピオンで占められていることに対する主張となります。
そういえば同大会大阪予選代表のHIDDADYも「大阪に優勝旗を」と燃えていたことが思い出されます。
この地域同士の代理戦争的な側面もUMBの一つのテーマだったりするのですが、特に2006〜2010大会あたりまではその傾向が非常に顕著です。UMB全体の歴史から言えばちょうど黎明期から勃興期にあたる感じですね。
対して後攻のCOBA5000。こちらはリディムに乗せたrapをするYOUTHと比較して、機械のように等間隔に淡々と言葉を吐き出していくスタイルのrapです。
また、「わかるか? これ完全即興だぜ」と言っているように本当にその場その場で相手の内容を噛み砕いて咀嚼したrapをしていて、当時このCOBA5000のrapがめちゃくちゃにカッコいいと感じていました。
こうして文章に起こしてみると、その思考する様子もそれぞれのラインから伝わってくるようですね。是非映像で動きのあるrapとして見て頂きたいのですが、このMCは本当にいぶし銀な感じのdopeなrapをするのです。
試合中盤には、千葉、岡山とそれぞれの地元をレップするラインが続き、どちらも地元への意識が内容によく表れています。
しかしそれにしてもYOUTH3バース目の「[お母ちゃんとヤーマン]って一体どういう意味ですかー?」というラインには笑いました。これぞ口喧嘩という一節ですね(笑)
そんな応酬が続いていくわけですが、その中でもまた相手の言葉をよく聞き取った上で揚げ足をとりつつ、ライミングやビートキープも決して途切れさせていない点は特筆すべきかと思います。
これがまた2007年の大会なのだから驚きですね。この当時からすでにここまでの技術水準に到達していたことは全員記憶してしかるべき事実ではないでしょうか。昨今のバトルと比べても遜色のない濃いバトルだと思います。
そんな戦いとなりましたが、結果は判定により延長。両者ともまだまだスタミナ切れには程遠く、それぞれに即興性の高いスタイルでスタイルウォーズは続いていきます。
間違いなくこの当時の千葉の顔はCOBA5000です。昨今の輪入道や田中光といった面々もそれぞれにキャラの立った素晴らしいMCですが、個人的にはCOBA5000本当にかっこいいので知らない方には是非一度見てもらいたいと思ってます。